無人インストールおよびアップグレード
この記事の適用対象: OutSystems 11 その他のバージョンに関する記事: 10
このドキュメントでは、OutSystems Platform Serverをインストールまたは更新する際や新しいフロントエンドサーバーを追加する際の無人プロセスまたは自動プロセスについて説明します。
概要
OutSystemsでは、Platform Serverのインストールおよびアップグレードや新しいフロントエンドサーバーの追加をサイレントまたは自動で実行する事ができます。
OutSystems Platform Serverを無人モードでインストールまたはアップグレードするプロセスの大まかな手順は、以下のとおりです。
- OutSystemsプラットフォームの前提条件をインストールする
- Development環境のバイナリをインストールする
- Platform Serverのバイナリをインストールまたはアップグレードする
- Oracleの場合のみ: データベースユーザーを作成する
server.hsconf
構成ファイルを更新する- Configurationツールを実行し、Service Centerをインストールする
- システムコンポーネントをパブリッシュする
- ライセンスファイルをアップロードする(手動の操作が必要です)
- LifeTimeをパブリッシュする
- OutSystems Nowをパブリッシュする
- アップグレードまたは更新の場合のみ: 開発インフラ全体を再パブリッシュする
以下のセクションでは、無人モードでのインストール、アップグレード、フロントエンドサーバーの追加の詳細な手順について説明します。
はじめに
-
OutSystemsのWebサイトからインストールチェックリストをダウンロードします。
-
OutSystems Nowをパブリッシュするには、ForgeからOutSystems Nowをダウンロードする必要があります。
-
下記の手順で使用されるデフォルトパスは、以下のとおりです。
<開発環境のパス>
= C:\Program Files\OutSystems\Development Environment 11<プラットフォームのパス>
= C:\Program Files\OutSystems\Platform Server<OutSystemsの共通パス>
= C:\Program Files\Common Files\OutSystems\11.0
必要に応じて、これらを調整します。
初回インストール
1. OutSystemsプラットフォームの前提条件をインストールする
OutSystems Platform Serverのインストールパッケージでオプションの/InstallPrerequisites=True
スイッチを指定すると、ほとんどの前提条件のインストールを自動的に行うことができます。
前提条件を手動でインストールする場合は、インストールパッケージを実行する前に、インストールチェックリストの「インストール前チェックリスト」セクションの手順を実行します。
Notes
自動の前提条件インストールを実行すると、インストールパッケージによってデフォルトで公式のMicrosoftソースから必要なバイナリがダウンロードされます。一方、完全なオフラインインストールを実行することもできます。
自動の前提条件インストールのタイムアウトは15分です。これにより、このプロセス中に予期しないできごと(前提条件のバイナリのダウンロードに非常に時間がかかるなど)が発生しても、自動無人インストールが無期限にロックされることがありません。
2. Development環境のバイナリをインストールする
OutSystems Development環境のインストールパッケージを以下のように実行します。
DevelopmentEnvironment-<バージョン>.exe /S [/D=<開発環境のパス>]
オプションの/D
スイッチは、Development環境がインストールされるパスを指定します。このスイッチを指定するときは、コマンドラインの最後にする必要があります。また、パスにスペースが含まれる場合は、指定するパスに引用符(""
)を含めないようにする必要があります。
3. Platform Serverのバイナリをインストールする
OutSystems Platform Serverのインストールパッケージを以下のように実行します。
PlatformServer-<バージョン>.exe /S [/InstallPrerequisites=True] [/DoTuning=<開発インフラのサイズ>] [/D=<プラットフォームのパス>]
オプションの/InstallPrerequisites=True
スイッチは、前提条件を自動でインストールするかどうかを指定します。
オプションの/DoTuning=<開発インフラのサイズ>
スイッチは、調整を自動で実行するかどうかを指定します。
オプションの/D
スイッチは、OutSystems Platform Serverがインストールされるパスを指定します。このスイッチを指定するときは、コマンドラインの最後にする必要があります。また、パスにスペースが含まれる場合は、指定するパスに引用符(""
)を含めないようにする必要があります。
詳細については、「前提条件の自動インストールおよび構成の自動調整」をご覧ください。
4. Oracleの場合のみ: データベースユーザーを作成する
インストールチェックリストの「データベース」セクションの手順を実行します。
5. server.hsconf構成ファイルを更新する
デフォルトの<プラットフォームのパス>\server.hsconf
ファイルを、固有の構成が含まれるカスタマイズされたテンプレートに置き換えます。
固有のサーバー構成ファイルの作成を支援するため、OutSystemsを実行できる各データベースエンジン用の様々な構成ファイルのテンプレートをConfigurationツールで自動的に生成することができます。これらのテンプレートは、Configurationツールが実行されているオペレーティングシステムとアプリケーションサーバーを参照します。詳細については、server.hsconf
ファイルの各パラメータの説明をご覧ください。
以下のコマンドラインを使用すると、無人インストールプロセスの構成手順に進む前(プラットフォームがインストールされている別のマシンがすでにある場合は、新しいマシンにプラットフォームをインストールするよりも前)に、テンプレートを自動的に生成することができます。テンプレートは<プラットフォームのパス>\docs
ディレクトリに保存されます。
<プラットフォームのパス>\ConfigurationTool.com /GenerateTemplates
なお、構成設定はOutSystemsプラットフォームデータベースによって異なります。
後のフロントエンドの追加を簡単にするため、CompilerServerHostname
パラメータはlocalhost
ではなくPCの名前またはIPを含める必要があります。これは、ホスト名を参照するその他のパラメータについても同様です。
ユーザー名とパスワードが正しい大文字と小文字で保存されていることを確認してください。
6. Configurationツールを実行し、Service Centerをインストールする
SQL ServerおよびAzure SQLの場合:
<プラットフォームのパス>\ConfigurationTool.com /SetupInstall <プラットフォームデータベースの管理者ユーザー名> <プラットフォームデータベースの管理者パスワード> [<ロギングデータベースの管理者ユーザー名> <ロギングデータベースの管理者パスワード>]
/SetPlatformServerAdminPassword <Platform Serverの管理者パスワード>
/RebuildSession <セッションデータベースの管理者ユーザー名> <セッションデータベースの管理者パスワード>
/CreateUpgradeCacheInvalidationService
/SCInstall
Oracleの場合:
<プラットフォームのパス>\ConfigurationTool.com /SetupInstall
/SetPlatformServerAdminPassword <Platform Serverの管理者パスワード>
/RebuildSession <セッションデータベースの管理者ユーザー名> <セッションデータベースの管理者パスワード>
/CreateUpgradeCacheInvalidationService
/SCInstall
7. システムコンポーネントをパブリッシュする
<OutSystemsの共通パス>\OSPTool.com /Publish "<プラットフォームのパス>\System_Components.osp" <ホスト名> <ユーザー名> <パスワード>
8. ライセンスファイルをアップロードする(手動の操作が必要です)
環境アクティベートコードを使用して、www.outsystems.com/licensingから有効なOutSystemsプラットフォームライセンスを手動で取得します。
<プラットフォームのパス>\ConfigurationTool.com /UploadLicense <license_file.lic>
9. LifeTimeをパブリッシュする
<OutSystemsの共通パス>\OSPTool.com /Publish "<プラットフォームのパス>\LifeTime.osp" <ホスト名> <ユーザー名> <パスワード>
10. OutSystems Nowをパブリッシュする
ForgeからOutSystems Nowをダウンロードする必要があります。
<OutSystemsの共通パス>\OSPTool.com /Publish "<OutSystemsNow-バージョン.oap>" <ホスト名> <ユーザー名> <パスワード>
アップグレード
1. OutSystemsプラットフォームの前提条件をインストールする
OutSystems Platform Serverのインストールパッケージでオプションの/InstallPrerequisites=True
スイッチを指定すると、ほとんどの前提条件のインストールを自動的に行うことができます。
前提条件を手動でインストールする場合は、インストールパッケージを実行する前に、インストールチェックリストの「インストール前チェックリスト」セクションの手順を実行します。
Notes
ンストールパッケージによって、デフォルトで前提条件のインストールに必要なバイナリが公式のMicrosoftソースから自動的にダウンロードされます。一方、完全なオフラインインストールを実行することもできます。
自動の前提条件インストールのタイムアウトは15分です。これにより、このプロセス中に予期しないできごと(前提条件のバイナリのダウンロードに非常に時間がかかるなど)が発生しても、自動無人インストールが無期限にロックされることがありません。
2. Development環境のバイナリをインストールする
Development環境とインストールしようとしているPlatform Serverの互換性がなくなった場合、OutSystems Development環境のインストールパッケージを以下のように実行します。
DevelopmentEnvironment-<バージョン>.exe /S [/D=<開発環境のパス>]
オプションの/D
スイッチは、Development環境がインストールされるパスを指定します。このスイッチを指定するときは、コマンドラインの最後にする必要があります。また、パスにスペースが含まれる場合は、指定するパスに引用符(""
)を含めないようにする必要があります。
3. Platform Serverのバイナリをアップグレードする
OutSystems Platform Serverのインストールパッケージを以下のように実行します。
PlatformServer-<バージョン>.exe /S [/InstallPrerequisites=True] [/DoTuning=<開発インフラのサイズ>] [/D=<プラットフォームのパス>]
オプションの/InstallPrerequisites=True
スイッチは、前提条件を自動でインストールするかどうかを指定します。
オプションの/DoTuning=<開発インフラのサイズ>
スイッチは、調整を自動で実行するかどうかを指定します。
オプションの/D
スイッチは、アップグレードシナリオでは無視されます。
詳細については、「前提条件の自動インストールおよび構成の自動調整」をご覧ください。
4. server.hsconf構成ファイルを更新する
実行中の構成を変更する必要がなく、その構成ファイルのテンプレートが変更されていない場合、この手順は省略できます。
5. Configurationツールを実行し、Service Centerをインストールする
<プラットフォームのパス>\ConfigurationTool.com /UpgradeInstall [<管理者パスワード>]
[/SetPlatformServerAdminPassword <Platform Serverの管理者パスワード>]
[/RebuildSession <セッションデータベースの管理者ユーザー名> <セッションデータベースの管理者パスワード>]
[/CreateUpgradeCacheInvalidationService]
/SCInstall
注記: Platform Serverの管理者ユーザーがアクティブであり、管理者ユーザーのパスワードが「admin」と定義されたままになっている場合は、/SetPlatformServerAdminPassword <Platform Serverの管理者パスワード>
引数を含める必要があります。
6. システムコンポーネントをパブリッシュする
<OutSystemsの共通パス>\OSPTool.com /Publish "<プラットフォームのパス>\System_Components.osp" <ホスト名> <ユーザー名> <パスワード>
7. ライセンスファイルをアップロードする(手動の操作が必要です)
既存のライセンスがアップグレード後のOutSystemsバージョンに対して有効な場合、この手順は省略できます。
環境アクティベートコードを使用して、www.outsystems.com/licensingから有効なOutSystemsプラットフォームライセンスを手動で取得します。
<プラットフォームのパス>\ConfigurationTool.com /UploadLicense <license_file.lic>
8. LifeTimeをパブリッシュする
<OutSystemsの共通パス>\OSPTool.com /Publish "<プラットフォームのパス>\LifeTime.osp" <ホスト名> <ユーザー名> <パスワード>
9. OutSystems Nowをパブリッシュする
ForgeからOutSystems Nowをダウンロードする必要があります。
<OutSystemsの共通パス>\OSPTool.com /Publish "<OutSystemsNow-バージョン.oap>" <ホスト名> <ユーザー名> <パスワード>
10. 開発インフラ全体を再パブリッシュする
<OutSystemsの共通パス>\OSPTool.com /PublishFactory <ホスト名> <ユーザー名> <パスワード>
フロントエンドを追加する
1. Platform Serverのバイナリをインストールする
「インストール前チェックリスト」に記載されている手順(サーバーロールおよび機能、サービスオプションなど)を実行することを意味します。OutSystems Platform Serverのインストールパッケージによって、ほとんどの前提条件を自動的にインストールすることができます。
OutSystems Platform Serverのインストールパッケージを以下のように実行します。
PlatformServer-<バージョン>.exe /S [/InstallPrerequisites=True] [/DoTuning=<開発インフラのサイズ>] [/D=<プラットフォームのパス>]
オプションの/InstallPrerequisites=True
スイッチは、前提条件を自動でインストールするかどうかを指定します。
オプションの/DoTuning=<開発インフラのサイズ>
スイッチは、調整を自動で実行するかどうかを指定します。
オプションの/D
スイッチは、OutSystems Platform Serverがインストールされるパスを指定します。このスイッチを指定するときは、コマンドラインの最後にする必要があります。また、パスにスペースが含まれる場合は、指定するパスに引用符(""
)を含めないようにする必要があります。
詳細については、「前提条件の自動インストールおよび構成の自動調整」をご覧ください。
2. コントローラノードからフロントエンドに構成ファイルをコピーする
この手順を成功させるには、デプロイメントコントローラマシンのserver.hsconf
ファイルのホスト名のパラメータ(デプロイメントコントローラのホスト名およびキャッシュサービスのホスト名)がlocalhost
を参照していない必要があります。参照している場合、この手順を続行する前にコントローラマシンでConfigurationツールを実行して、そのアドレスを変更する必要があります。
以下のファイルをコントローラマシンからフロントエンドマシンに、パスが同じになるようにコピーします。
-
<プラットフォームのパス>\private.key
-
<プラットフォームのパス>\server.hsconf
3. Configuration Toolを実行する
SQL ServerおよびAzure SQLの場合:
<プラットフォームのパス>\ConfigurationTool.com /SetupInstall <プラットフォームデータベースの管理者ユーザー名> <プラットフォームデータベースの管理者パスワード> <ロギングデータベースの管理者ユーザー名> <ロギングデータベースの管理者パスワード>
Oracleの場合:
<プラットフォームのパス>\ConfigurationTool.com /SetupInstall
終了コードおよびロギング
OutSystems Platform Serverのインストールパッケージはインストールのステータスに応じて様々な終了コードを返します。
- 0 = インストール成功
- 1 = 前提条件のインストールを完了するためにシステムの再起動が必要です(Platform Serverのインストールパッケージが前提条件を自動的にインストールする場合にのみ検出されます)
- 2 = インストール失敗
これらの終了コードを取得するには、インストーラパッケージがそれ自体のコマンドシェルのコンテキスト内で実行されている必要があります。
インストーラパッケージによって生成されるログで詳細を確認することができます。ログは、以下のフォルダにあります。
%LocalAppData%\OutSystems\PlatformInstaller
(デフォルトパスは、C:\Users\<現在のユーザー>\AppData\Local\OutSystems\PlatformInstaller
です)
<現在のユーザー>
は、プラットフォームをインストールしているユーザーです。使用可能なログファイルは以下のとおりです。
PrerequisitesCheck.log
- インストールされた前提条件と不足している前提条件を確認するために実行されたすべての手順のリストです。
PrerequisitesInstall.log
- 不足している前提条件のインストールで実行されたすべての手順のリストです(該当する場合)。
PerformanceTuningCheck.log
- 実行可能な最適化の調整を確認するために実行されたすべての手順のリストです。
PerformanceTuning.log
- 最適化の調整のために実行されたすべての手順のリストです(該当する場合)。
このセクションの記事
- Configurationツールのコマンドラインリファレンス
- Configurationツールコのマンドラインの詳細なリファレンスです。
- server.hsconf構成ファイルのリファレンス
- server.hsconf構成ファイルの詳細なリファレンスです。
- Solution Pack Tool(OSPTool)のコマンドラインリファレンス
- Solution Pack Tool(OSPTool)のコマンドラインの詳細なリファレンスです。