Azureでナレッジベースを作成してデプロイする
このガイドでは、AzureでQnA Makerナレッジベースを作成してデプロイする手順について説明します。QnA Makerナレッジベースは、OutSystemsのFAQチャットボットの一部です。AzureでQnAナレッジベースを作成するには、Microsoft Azureアカウントと権限が必要です。
ナレッジベースのデータを準備する
このセクションでは、Azure QnA Makerサービスのデータ形式について説明します。
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スプレッドシートソフトウェアを開き、列を2つ作成して以下のヘッダーを設定します。
- Question
- Answer
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質問と回答を入力します。完全文を使用します。
- スプレッドシートをExcel XLSX形式でエクスポートします。
質問と回答の例
以下の表は質問と回答の例です。
1
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質問 | 回答 |
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2
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営業時間を教えてください。
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オフィスの営業時間は月曜日~金曜日の午前8時~午後5時です。週末は営業していません。 |
3
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週末も営業していますか。 | オフィスは週末は営業していません。 |
4
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リクエストの送信先を教えてください。 | 調達部門では、orders@example.comで毎日24時間リクエストを受け付けています。 |
5
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電話番号を教えてください。 | 電話番号は111-222-333です。 |
6
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メールアドレスを教えてください。 | メールアドレスはoffice@example.comです。 |
7
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最低発注量を教えてください。 | 最低発注量(MOQ)は1,000個です。 |
8
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苦情の申告方法を教えてください。 |
注文に関する問題でご迷惑をおかけして誠に申し訳ありません。メールsupport@example.comまたは電話番号111-222-333までご連絡ください。
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9
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注文をキャンセルできますか。 | 30日以内であれば注文をキャンセルできます。 |
10
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問い合わせ先を教えてください。 |
一般的な質問は、office@example.comまでメールでご連絡ください。サポートに関するお問い合わせは、support@example.comまでメールでご連絡ください。
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11
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製品に欠陥があります。 | 受け取った製品に問題があった場合は、support@example.comまでご連絡ください。 |
12
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返品したいです。 | 購入日から90日以内であれば返品が可能です。returns@example.comまでご連絡ください。 |
13
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割引コードを持っています。 | 割引コードは注文の会計時に入力できます。 |
ナレッジベースを作成する
Azure QnA Makerでナレッジベースを作成するには、以下の手順を実行します。
チャットボットのこの部分は、チャットボットの構成ウィザードを使用して設定することもできます。
- QnA Makerポータルに移動して、Azureの資格情報でログインします。
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トップメニューの[Create a knowledge base]をクリックします。
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AzureにQnAサービスがすでにある場合、[STEP 1: Create a QnA service in Microsoft Azure]はスキップできます。AzureにQnAサービスがない場合は、QnA Makerサービスの作成手順をご覧ください。
使用できるAzureの設定は、Azureアカウントの権限によって異なります。リソースを作成する権限がアカウントにない場合は、管理者に作成を依頼する必要があります。
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[STEP 2: Connect your QnA service to your KB]で、[Refresh]をクリックして各設定の値を選択します。既存のQnAサービスがある場合、これらのオプションはすでに設定されています。
- [STEP 3: Name your KB]で、フィールドにナレッジベース名を入力します。
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[STEP 4: Populate your KB]では、以下のオプションを使用します。
- File name: [Add file]をクリックして、質問と回答のサンプルを含むXLSXファイルを選択します。
- Chit-chat: おしゃべりナレッジベースには軽い世間話が含まれます。ブランドイメージにふさわしいナレッジベースを選択します。後でおしゃべりを追加する場合、このオプションはスキップします。
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[STEP 5: Create your KB]で、[Create your KB]をクリックします。しばらくすると、ナレッジベースが開きます。
ナレッジベースをテストする
ナレッジベースをテストするには、以下の手順を実行します。
- QnA Makerポータルに移動して、サインインします。
- トップメニューの[My knowledge bases]をクリックして、ナレッジベースを選択します。
- ナレッジベースエディタが開きます。[TEST]をクリックしてチャットインターフェイスを開き、いくつかの質問を入力し始めます。
ナレッジベースの動作に不備がある場合は、ナレッジベースを編集できます。[EDIT]をクリックして、質問と回答の組み合わせを追加、編集、または削除します。ナレッジベースを編集したら、必ず[Save and train]をクリックします。
ナレッジベースをパブリッシュしてチャットボットサービスを作成する
ナレッジベースの動作に満足できたら、ナレッジベースをパブリッシュしてチャットボットで利用できるようにします。パブリッシュは、ナレッジベースを本番に移行する手順です。
チャットボットのこの部分は、チャットボットの構成ウィザードを使用して設定することもできます。
- QnA Makerポータルに移動して、サインインします。
- トップメニューの[My knowledge bases]をクリックします。次に、ナレッジベースを選択します。
- ナレッジベースが開いたら、[PUBLISH]をクリックします。
- 「This knowledge base will be published to the qna-service-name QnA Maker service.」に含まれるQnA Makerサービスの名前をメモに取ります。[PUBLISH]をクリックして、確認画面が表示されるまで待ちます。
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確認画面で[Create bot]をクリックします。新しい[Web App Bot]画面が開きます。
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新しい[Web App Bot]では、ほとんどのフィールドの値がQnA Makerサービスの設定に基づいてすでに入力されています。ただし、以下に注意してください。
- Location: ボットサービスが実行されるデータセンターの場所。
- App service plan / location: クリックして開き、QnA Makerサービスを選択します。これはボットが使用する一連の計算リソースです。
- Application Insights: オプション。アプリのパフォーマンスの追跡やテレメトリ情報の収集を行う場合は、このオプションを有効化します。
使用できるAzureの設定は、Azureアカウントの権限によって異なります。リソースを作成する権限がアカウントにない場合は、管理者に作成を依頼する必要があります。
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[Create]をクリックします。