リソースを使用する
アプリケーションを設計する際、モジュールにあらゆる種類のファイルを追加できます。これらのファイルはリソースと呼ばれ、たとえばWeb画面に動画ファイルを埋め込んだり、アプリケーションからダウンロード可能なPDF文書を添付したり、単に、アプリケーションのすべてのアイコンを元のフォーマットのまま含むファイルをモジュールに追加したりするために使用できます。
モジュールの[Data]タブのResourcesフォルダにリソースをインポートすることができます。
モジュールに追加するリソースは、すべてモジュールのOMLファイルに保存されます。モジュールをパブリッシュすると、Deploy Actionプロパティに設定されている値に応じて、リソースがデプロイされます。
- Do Nothing: リソースは、デプロイされません。
- Deploy to Target Directory: リソースは、Target Directoryプロパティに設定されたサブディレクトリにデプロイされます。このサブディレクトリは、モジュールのデプロイディレクトリに作成されます。
モジュールに大きなリソースファイルを追加すると、パブリッシュ操作が遅くなることがあります。
以下の表に、モジュール設計におけるリソースパスとファイル名の使い方の例を示します。
リソースファイル名 | 対象ディレクトリ | 相対パス |
---|---|---|
'Presentation.wmv' | 'Videos' | 'Videos\Presentation.wmv' |
'Tutorial1.wmv' | 'Videos\Tutorials' | 'Videos\Tutorials\Tutorial1.wmv' |
'Tutorial2.wmv' | 'Videos\Tutorials' | 'Videos\Tutorials\Tutorial2.wmv' |
'Conditions.pdf' | 'Documents' | 'Documents\Conditions.pdf' |
'Statement.pdf' | '' (application root directory) | 'Statement.pdf' |
リソースを使用してPDF文書を表示する
Web画面の[See Conditions]リンクをクリックするとConditions.pdf文書が表示されるようにする場合を考えます。以下の手順を実行します。
- モジュールのリソースとしてConditions.pdf文書を追加します。
Deploy Action
プロパティを「Deploy to Target Directory」に、Target Directory
プロパティを「Documents」にそれぞれ設定します。- Web画面のWebフローにExternal Site要素を追加し、「Conditions」という名前を付けます。
- External Siteの
URL
プロパティに「Documents\Conditions.pdf」というリソースパスを設定します。 - [See Conditions]リンクのリンク先として、「Conditions」External Siteを設定します。
- モジュールをパブリッシュします。
リソースを使用して動画を再生する
Web画面でTutorial1.wmv動画を再生する場合を考えます。以下の手順を実行します。
-
モジュールのリソースとしてTutorial1.wmvファイルを追加します。
-
Deploy Action
プロパティを「Deploy to Target Directory」に、Target Directory
プロパティを「Videos」にそれぞれ設定します。 -
動画を再生するWeb画面にExpression要素を追加します。
-
Expression
プロパティを次のように設定します。<embed src='Videos\Tutorial1.wmv' bgcolor='#FFFFFF' width='600' height='450' type='video/x-ms-wmv'>
-
Expressionの
Escape Content
プロパティを「N」に設定します。 -
モジュールをパブリッシュします。
ファイルの種類によっては、特定のMIMEタイプの静的ファイルを提供するために、アプリケーションサーバー(IISまたはApache)を構成する必要がある場合があります。上記のようにリソースファイルにMIMEタイプが埋め込まれている場合は、MIME型の詳細についてこちらをご覧ください。
リソースを使用してファイルのダウンロードを可能にする
モジュールのデプロイされたリソースであるRules.pdfというファイルのダウンロードを可能にするボタンを追加する場合を考えます。
- モジュールのリソースとしてRules.pdfファイルを追加します。
Deploy Action
プロパティを「Deploy to Target Directory」に、Target Directory
プロパティを「Documents」にそれぞれ設定します。- Web画面にButton要素を追加して「Download」という名前を付け、ボタンの
Destination
プロパティを「New Screen Action」に設定します。 - 「Download」画面アクションが自動的に作成されます。そのアクションフローを編集し、Download要素を既存のEnd要素にドラッグします。
- Download要素を選択し、式エディタを開いて
File Content
プロパティを表示し、[Scope]ツリーのResourcesから「Rules.pdf」を選択します。 - Download要素の
File Nameプ
ロパティを「Rules」に設定します。 - モジュールをパブリッシュします。